「普段は忘れている感覚を思い出しました」

絵本セラピー®︎開催レポート

〜5月の彩の葉 絵本セラピー 東京開催より〜

東京・神保町のブックハウスカフェさんで開催した5月の「彩の葉 絵本セラピー」も、リピーターさんに加え、初めての方をお二人もお迎えし、無事に終えることができました。

今回の参加者の皆さまには、普段、忘れていた感覚や見逃していた感謝やつながりについて絵本で思い出したり、改めて考えることで気づくことがあったりと、絵本セラピーの楽しさを体験していただけたようでした。

私は今回、自分とは全く違う感想や回答をたくさん聞くことができて、とても興味深く、学びの幅が広がりました。

小さなことでいいんだ

『うれしいさん かなしいさん』に関する問いかけでは、

「些細なことでも嬉しい、悲しいと感じられるはずが、大人になって淡々と過ごしていて見逃していた」

「感情が疎くなっていると感じているが、単純なことでいいのかなと思わせてもらえた」

という声が聞かれました。

 

また『アフリカの音』に対して

「ゆっくり生きて、楽しむときは楽しむというように、シンプルでいいのかな」

という感想もありました。

 

いい時も悪い時も、今を意識しながら、命のつらなりにただ加わること、毎日の生活を続けていくことで十分なのではないかという私のメッセージが伝わった気がしました。

違いがおもしろい

『ぜつぼうの濁点』では、主人公がつぶやいたことが主人公自身を救う結果となりました。そこで絶望した時に、自分で自分にかけたい言葉や、誰かに声をかけてもらえたら嬉しい言葉を尋ね、その言葉をみんなで言い合う声かけワークをしようとしたところ、「特にかけてほしい言葉はない」という方が2人もいました(笑)。

それは「他人と過去は変えられないから、自分で何とかするしかない」からであったり、「失敗から次につなげられる何かを見つけると、それも意味があったと思える」からと理由はさまざまでしたが、自分で自分を救える強さ、そうしようとする努力は本当に大事だなと感じました。

逆に、声かけワークをやってもらった私(誰かの言葉ですぐに元気が出ます)のことを、その方々はどう受け止めたのか、聞いてみたい気がします。

また『生きる』を受けて、今を意識する時や生きていると感じる瞬間を聞いたのですが、「自分が主語だと浮かばないけれど、自分以外の人や植物の成長に時の流れを感じる」という方や「痛みや触覚が刺激された時」という方など、皆さま違っていてとてもおもしろいなと思いました。

いただいた感想の紹介

参加者の皆様からいただいた感想をご紹介します。

  • 自分が忘れている小さな感覚、「うれしい」「楽しい」「悲しい」などを素直に感じることが大事だなと思いました。
  • 自分で読むのとは一味違って、より一層内容が心にしみる感じがしました。
  • 絵本を読んでもらい、考えて、話すことで、自分で気づくことがあり楽しかったです。
  • 『ぜつぼうの濁点』で絵本のイメージが変わりました。
  • 幼い頃聞いた谷川俊太郎さんの詩『生きる』が絵本になることでより立体的になるような感じがしました。
  • 『アフリカの音』の「音になってまた生きる」という言葉が印象に残りました。つながりについて考えた1冊でした。

 

藤沢、東京の5月の絵本セラピーに参加してくださった皆さま、貴重なシェアをありがとうございました。

次回の彩の葉 絵本セラピーもお楽しみに。