絵本セラピーって怪しくないの!?

大人になってから、誰かに絵本を読んでもらったことはありますか?

ほとんどの方はないと思います。子どもへの読み聞かせを一緒に聞くことがあるくらいでしょうか。

だから、大人にも絵本がいいと言われてもピンとこないかもしれません。さらには、「絵本セラピー」なんて言われると、一体何をされるのだろう、怪しいのでは?と思われても仕方がありません。

大人に心地いい絵本セラピー

でも安心してください。絵本セラピーは、大人に心地いいひとときを提供してくれます。

私は初めて受けた絵本セラピーに感動して、翌月には絵本セラピストの養成講座を受講していました。絵本のおかげでゆったりした時間や感覚を取り戻した私は、その後、絵本に出てくるくまさんみたいな温かなパートナーとも出会え、人生が変わりました。

私の人生を変えた絵本セラピーについて、SNSではその良さを発信しているつもりでしたが、思い返すと、周りにきちんと口頭で伝えられていなかったなと思っています。なぜなら、私の周りにもまだ一度も絵本セラピーを受けたことがない友人、知人がたくさんいるからです。

こんなにいいのになぜだろう?

そこで、まだ一度も体験したことがない人の気持ちになって考えてみました。

子どもへの読み聞かせとは違う

もしかしたら、子どもに専門の方が読み聞かせるみたいに、劇的に、登場人物ごとに声色まで変えて読み聞かせると思われているのでは?と思い至りました。

絵本セラピーでは、そこまで抑揚をつけて読んだりはしません。もちろん、棒読みではなく、大人の皆さんが感情移入できるトーンとペースで絵本の文を忠実に読んでいきます。

絵本セラピストは、できるだけ皆さんにお見せしている絵本から目を離さず、皆さんには横顔をお見せしている状態です。もし、話の途中で絵本セラピストが皆さんの方を向いたら、せっかく絵本の世界に集中している皆さんを白けさせてしまうからです。

絵本からの問いかけに対し、ワークシートと呼ばれる手元の紙に各自感じたことを書きますが、それは後で他の参加者の皆さんと共有(シェア)したり、家に帰ってから自分で思い出すために書き留めるだけで、「正しい回答」がある試験でもなんでもないのです。

どう答えても自由。みんなのそれぞれのシェアを聞いたりして、いろいろと感じたり、何か思い出したり、気づいたりすることができる場なのです。

絵本を聞いているうちに、妄想が膨らみ途中から聞いていなかったということもあります。それでもいいのです。

何か感じても感じなくてもいい、この自由さがいいなぁという人もいれば、結果として何か得て帰りたいというタイプの人も。こういう人はワークシートいっぱいに記入してくれたりします。

絵本セラピーで必ず何かに気づける、得られるというお約束はできませんが、少なくとも絵本たちやこの日偶然集まった人たちとの素敵な出会いがあります。そして私は、この2時間で体験したことはきっと何かに繋がると信じています。

全然怪しくもないし、白けさせない、大人に心地よい刺激を与える絵本セラピーの魅力、ぜひ一度体験しにきてくださいね。

5月の彩の葉 絵本セラピー®︎のお知らせ